もともと耕作放棄地だったところを借りて綿づくりをしています。以前は米作りをしていた「田」が耕作されずに放置されていることが多くそういったところをお借りすることから、土が稲作用で水に一定期間使っている硬めのケースがほとんどです。綿は「田」ではなく「畑」といわれる柔らかい土で栽培するほうが水はけがよく育ちやすいためまず土質を改良していく必要があります。
そこで活躍するのが「竹のちから」です。竹を細かく粉砕し畑に撒布すると殺菌効果や防虫効果が期待できます。同時に「竹炭」が土を改良してくれます。竹炭を畑に撒布することで土壌に生息する微生物の住処として機能し微生物が増殖することで作物に必要な養分を増やしてくれます。そして土壌構造に変化をもたらし保水性、保肥性、通気性、透排水性を良くしてくれるため綿栽培にとっては最良の土質改善となります。
日本では今、田畑だけではなく放置竹林も問題になっています。農業の後継者不足や若者の地域離れによってより一層深刻な状態で地域の自治会だけでは対応しきれずに困っているところがたくさんあります。竹チップ・竹炭を活用することで、自然の力をいただきながら地域の竹林整備による課題解決にもつながる方法として私たちはこれを続けていきます。